相談メニューと料金

先生方が、事務局のことを考えずに本業に戻れる状態をつくる仕事をしています。

学会の理事は、医師であり研究者です。事務局は本業ではありません。それなのに、担当者が辞めた、書類が出ていない、去年どうしたか分からない——そのたびに呼び出される。

その状態を終わらせるのが、お引き受けしていることです。

公益社団法人の事務局運営とDXを受託し、会員管理のデータベース、セミナーの運営、サイトの保守まで、実務を回しながら設計しています。

このページは、ご相談メニューと料金をまとめたものです。学会・協会の理事の方、事務局のご担当者の方に向けて書いています。

直近の実績

SATSUMA HERITAGE 160(2026年7月・鹿児島)

薩英戦争から160年という節目に、英国の名門メゾンを招いて開催した三日間の記念事業です。企画の立ち上げから、海外との調整、協賛、当日の運営、記録サイトの構築までを担当しました。

  • 実行委員会の立ち上げと、関係各所との調整

  • 海外メゾンとの交渉および来日対応

  • 三日間の会期運営(会場・進行・来賓対応)

  • 記録サイトの構築と公開(satsumaheritage.jp)

  • 予算の管理と、収支の全面公開

なぜ学会向けの記事にイベントの話を書くのか。

年次学術集会の運営と、構造がまったく同じだからです。

数百人規模の関係者、複数年にまたがる準備、協賛の管理、当日の進行、そして終わったあとに何も残らないという問題。呼び名が違うだけで、詰まる場所は同じ場所です。

数字は、やめる判断のために使います

学術集会でも記念事業でも、危ないのは「始めてしまってから、止められないこと」です。

一つの事業の中には、二種類の箱が混じっています。席が埋まらなくても金額が変わらない「損をしない箱」と、人数が読めないと赤字になる「損をする箱」です。前者を主軸に置き、後者は「有料◯名が確約できたら実施、届かなければ中止」という条件付きに変える。やめる判断を、契約を結ぶ前に数字で決めておく。それだけで、集客が計画を大きく下回っても赤字は出ません。

この設計は、机上のものではありません。自分が企画した記念事業で実際に数字を取り、費目ごとにどこで判断を間違えたかを検証して組み直したものです。検証の過程は収支の内訳まで含めて公開しています。詳しくはこちらの記事に書いています

受託した学会の名前も、規模も、体制も、契約上いっさい出せません。秘密保持は当然のことですが、その結果として「実績を並べて信用してもらう」という一般的なやり方が使えません。ですので、こちらの裁量で数字を出せる案件を、代わりの判断材料としてお出ししています。

こんな状態になっていませんか

前任者が退職して、何がどこにあるのか分からない 引き継ぎ書は受け取った。それでも、実際に手を動かすと数分でつまずく。

年間の業務が誰の頭の中にもない 毎年その時期になってから慌てる。去年どうしたかを、去年のメールから探している。

会員の情報が散らばっている 名簿ソフトとExcelとメールの本文。どれが最新なのか、誰も断言できない。

年次学術集会の準備が、毎回ほとんどゼロから始まる 前回の担当者が作った資料はある。だが、いつ何を始めればよいのかは書かれていない。

委託業者に何をいくらで頼んでいるのか分からない 契約書を読んでも、実際に何が納品されているのかと対応しない。

サイトの更新が業者経由でしかできない 一行直すのに、見積もりと日数がかかる。ドメインとサーバーが業者名義になっていることに、あとから気づく。

理事会に出す資料を作るのに、毎回一週間かかる 数字はどこかにある。集めて突き合わせる作業に、毎回同じだけの時間を使っている。

どれも、担当者の能力の問題ではありません。

業務が「見えていない」だけです。見えていないものは、引き継げないし、改善もできません。

まず、業務を数え直すところから始めます

立て直しの最初にやるのは、新しい仕組みを入れることではありません。

いま何が起きているのかを、数えることです。

実際の案件では、事務局の業務を43カテゴリ・105項目に棚卸ししました。そのうえで、過去2年分のメールを遡り、いつ・誰が・何を・どの順で処理していたのかを突き合わせています。

なぜメールまで遡るのか。

業務一覧は、頼めば必ず出てきます。問題は、そこに書かれていないことの側にあるからです。

  • その書類は、去年は本当にその月に出したのか

  • 誰の承認を経て、いつまでに送ったのか

  • 去年、先方は何と答えたのか。同じことを二度聞いてよいのか

引き継ぎ書に書かれるのは手順です。実際の業務を動かしているのは判断です。

そして判断は、前任者本人が「自分がそれを知っている」と気づいていないので、書き残されません。悪意でも怠慢でもなく、構造的にそうなります。

だから、書かせるのではなく、記録から復元します。メールとファイルの更新日時には、判断の痕跡が残っています。

この作業が終わると、はじめて「どこが危ないか」が地図として見えます。改善はそのあとの話です。

お引き受けすること

年間業務の棚卸しと、業務暦の作成 誰が・いつ・何を・どの順で。一年を通した業務の地図を作ります。次の担当者が最初に開くものになります。

会員管理データベースの設計と移行 散らばった名簿を一つにまとめ、更新の責任者と手順を決めます。移行後に元へ戻らない形にすることが要点です。

学術集会・セミナー運営の型づくり 開催日から逆算して、何ヶ月前に何を始めるかの表を作ります。毎回ゼロから始めない状態にします。

事務局サイトを、事務局自身で更新できる状態にする 更新のたびに費用と日数がかかる状態を解消します。ドメインとサーバーの名義確認も、ここに含めます。

委託契約の棚卸し 何を・いくらで・誰に頼んでいるのかを一覧にします。重複や、誰も使っていない契約が出てきます。

引き継ぎが成立する状態の設計 最終的な目的はここです。人が代わっても止まらない形にします。

お引き受けしないこと

ここは先にはっきりさせておきます。

  • レセプト、税務申告、社会保険の手続き、法律相談といった実務そのもの

  • 人材のご紹介(職業紹介)

税理士・社労士・弁護士の先生方が入るべき領域には入りません。むしろ、先生方に正しい形で渡せる状態を作るのが仕事です。

ただし、これは「手間が増える」という意味ではありません。

お願いするのは、最初の棚卸しのときに記録を見せていただくことだけです。そのあとは、こちらで組み上げて、動く形にしてお渡しします。

「何でもやります」と言わないほうが、結果として役に立てる範囲は広くなると考えています。

三つの立ち位置

1. 学会・協会に絞っています

対象を医学系の学会・協会に限定しています。日本医学会の分科会だけで140以上あり、そのほとんどが同じ構造の課題を抱えています。

汎用の業務改善コンサルティングではありません。会員管理・年次学術集会・理事会・公益法人としての提出書類という、この業界固有の型を前提に設計します。

一般企業向けの手法をそのまま持ち込むと、たいてい合いません。会費で回っている組織と、売上で回っている組織では、止まってはいけない場所が違うからです。

2. 担当が代わっても、呼び出されない状態にします

一時的に人手を入れて回すのは、立て直しではありません。委託を切った瞬間に元へ戻ります。それでは、また同じことで呼ばれます。

私がいなくなっても回る状態を作ることを、成果と定義しています。

その意味で、この仕事は自分の契約を短くする方向に働きます。それでよいと考えています。事務局のことを思い出さずに済む期間が長いほど、うまくいっているということですので。

3. いま現に、事務局を回している側にいます

外から助言するだけの立場ではありません。公益社団法人の事務局運営を実際に受託し、会員管理・セミナー運営・Web保守の実務を回しています。

机上の理屈ではなく、今週も現場で起きていることを前提に話せます。

料金の目安

  • 事務局顧問ライト|月3〜5万円 月1回のオンライン相談。課題の整理と、判断の壁打ち

  • 事務局顧問 標準|月10〜15万円 上記に加え、業務棚卸しと設計ドキュメントの作成

棚卸しだけのスポット対応もご相談いただけます。

※上記はあくまで目安です。規模・会員数・現在の委託状況によって変わりますので、お見積りの際に確定します。

顧問は、多くの場合、理事会にかけずに始められる規模かと思います。 年額にして36〜180万円です。まず小さく試して、合わなければやめる、という形が取りやすいように設計しています。

なお、事務局実務の運営そのものを受託する事務局代行(月50〜60万円)もお受けしていますが、こちらは規模が変わり、理事会でのご承認が必要になることが多い内容です。ご関心があれば個別にご相談ください。

※医療機関向けの運営顧問(月3〜5万円/10〜15万円)も同様にお受けしています。

外部理事・外部監事の対応でお急ぎの方へ

2025年4月の改正で、公益社団法人・公益財団法人に外部理事と外部監事の設置が義務になりました。適用は次の役員改選からです。顧問契約の前に、まず御法人の期限と定款の状態だけを確かめたい場合は、外部理事対応 診断(80,000円)を単発でお受けしています。顧問契約に移られる場合は、初月の顧問料から診断料を差し引きます。

ご相談から着手までの流れ

  1. お問い合わせ — このサイトのお問い合わせフォーム、またはnoteのメッセージから

  2. オンラインで60分 — 現状を伺います。資料のご準備は不要です

  3. 対応範囲と料金のお見積り — この段階までは費用をいただきません

  4. 秘密保持契約の締結

  5. 着手

最初の60分で「うちには必要なさそうだ」と判断されて構いません。そのほうがお互いに損がありません。

よくあるご質問

Q. 課題がはっきり言語化できていない段階でも相談できますか

その状態でのご相談がいちばん多いです。「何かおかしいが、どこがおかしいのか分からない」を整理するところが、この仕事の入口です。

Q. いまの委託業者を切り替える前提ですか

いいえ。現在の体制を残したまま、何をどこに頼んでいるのかを可視化するだけでも効果があります。切り替えを勧めることはありません。

Q. オンラインだけで進められますか

可能です。棚卸しと設計は基本的にオンラインで完結します。理事会や学術集会の現地対応が必要な場合は、別途ご相談ください。

Q. 小規模な協会でも対応できますか

はい。むしろ事務局が一人か二人の組織のほうが、属人化の影響が大きく、効果が出やすいです。

Q. 事務局の職員が入れ替わる予定なのですが、そのタイミングでも間に合いますか

退職が決まった直後がもっとも効果の大きい時期です。本人がまだ在籍しているうちに記録を突き合わせられるかどうかで、復元できる量が変わります。

Q. 秘密保持はどうなりますか

着手前に秘密保持契約を締結します。他組織の情報を持ち出すことも、貴組織の情報を持ち出すことも一切ありません。

Q. 最低契約期間の縛りはありますか

ありません。合わないと判断された場合は、その月で終了していただいて構いません。

まとめ

事務局が止まるのは、人の質の問題ではありません。

業務が見えていないこと、そして判断が誰の中にも記録されていないこと。この二つがほぼすべてです。

見えるようにすれば、引き継げます。引き継げれば、人が代わっても止まりません。

そして人が代わっても止まらなくなれば、先生方が事務局のことで呼び出されることは、なくなります。

まだ課題が言語化できていない段階でのご相談で構いません。

「うちの事務局は、たぶん危ない気がする」——その程度のところから、お話しさせてください。

▶ お問い合わせフォームからご連絡ください。noteのメッセージでも受け付けています。

どなたからでも受け取れる設定にしています。所属とお立場だけ添えていただければ、こちらから折り返します。

島津久崇(しまづ ひさたか)

公益社団法人の事務局運営とDXを受託。会員管理DB・セミナー運営・Web保守と、事務局実務の立て直しが本業。鹿児島出身、加治木島津家。

  • Office ISHIN合同会社 業務執行社員

  • クラノス株式会社 取締役

  • 精矛(くわしほこ)神社 禰宜

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